【川口春奈&目黒漣】『silent』はフジテレビ初の“解説放送版”で攻略せよ

ドラマ内のスピッツの曲が刺さりまくる『silent』

「フジテレビ歴代最速で160万再生突破!」「放送開始直後に世界トレンド1位獲得」と、この秋のドラマで一番の盛り上がりを見せているのが川口春奈さん主演のドラマ『silent』。音楽好きのヒロイン・青羽紬(川口春奈)と元恋人の佐倉想(目黒蓮・SnowMan)とが再会。想の耳の病気が原因で一度は引き裂かれたふたりを描く切ないピュアなラブストーリー。

Tverでドラマを見るのを日課にしているのですが、話題の『silent』を見ようと思ったら「解説放送版」を発見。スポーツで「実況解説」はおなじみですが、ドラマの解説って副音声が流れるの?フジテレビ初の試みって何!?…といろいろ気になったので視聴してみたら…。そこには今までなかった新たなドラマの楽しみ方が待っていました!第1話と第2話の「解説放送版」を見ての感想やおすすめの利用法を綴っていきます。

語りやナレーションではない。台本のト書きを読む「解説」

第1話では、高校の制服を着たヒロインの青羽紬(川口春奈)が集合住宅の自宅玄関から階段を下りて雪が舞う外に駆け出していくシーンから始まります。そこで流れてくるのがスポーツの実況解説とは異なる穏やかで落ち着いた男性の声の「解説」。

・制服姿の青羽紬が玄関から出てくる。降ってくる雪を見ながら、紬が外階段を下りてゆく。

・手を伸ばして紬が雪をつかもうとする。

・駅前

イヤホンで音楽を聴きながら、佐倉想が紬を待っている。

フジテレビ「silent」解説放送版より

いわゆる台本に書いてある「ト書き」を解説者が読み上げて、登場人物名や状況を説明。ドラマにスムーズに没入させてくれるガイド的な役割を果たしていました。あくまでも「語り」「ナレーション」ではないので、『ちびまる子ちゃん』や『鎌倉殿の13人』でよくあるツッコミはありません(笑)

本作は現在と過去を行ったり来たりする作品。「現在 紬のマンション」「日が変わって佐倉家」など時系列や場所についてガイド。始まったばかりのドラマあるあるで、登場人物の名前や場所がわからない、切り替わりが多い時系列で現在と過去が入り混じって今どこ?となりがち。いったいここはどこ?あの人は誰?というプチストレスが解消されます。

実際に通常版を見ていて、ヒロインとはどういう関係なんだろう?と思ったのが内田慈さん演じるタワレコ女性店員。スマホで検索しようかと思ったときに解説版で「店長の穂田ゆかこが紬のそばに来る」での名前と肩書きが判明しました。ちょっとしたことなんですが、視聴者が抱く疑問やストレスを軽減してくれるような気がしました。

解説版&通常版の両方見るのがベスト

初めて解説放送版で視聴したとき、正直違和感がありました。フジテレビ初の試み、かつ、今までなかったドラマの視聴方法ですから仕方がありません。

でも、見ているうちに慣れてきて、あまり気にならなくなるんですね。不思議なことに(笑)そして、通常版ではわかりかねる情報がスムーズに入手できることが便利で、第2話も解説放送版を見てしまいました。

ドラマをより深く味わうには、通常版と解説放送版の両方を見ることをおすすめします。見る順番はお好みですが、解説放送版では、ドラマの醍醐味である「間」「空気感」を味わうのには適していないように感じられました。

まず、解説が入らないバージョン通常版で視聴し、解説放送版で情報を補足&おさらい(答え合わせ)する。または解説放送版を見て流れと情報を入れてから、じっくり通常版で『silent』の世界観を味わうのもよいでしょう。

まとめ

坂元裕二さんを敬愛する脚本家・生方美久さんが初めて手掛けるフジテレビの連ドラ『silent』。生方さんの坂元愛・スピッツ愛が随所に感じられるセリフも注目です。オリジナル作品とあり、切なくもピュアな恋模様の展開が毎週気になるところ。ドラマファンの新ツール「解説放送版」を利用して存分に楽しみましょう!

この記事を書いた人

放送作家、ウェブメディア編集者を経て、現在は専業ライターとして活動しています。

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